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論文の雑誌掲載の実情

論文の雑誌掲載の実情

医療従事者は臨床研究を行い、学会や論文によって発表することが必要であり、それらの研究により医療は進歩を遂げます。論文の出版なしに医学の発展なしと言っても過言ではありません。その上、ヘルシンキ宣言によって、人間を対象にした研究については、その結果を公表することが義務付けられました。それは有意差があった場合でもネガティブスタディ―の場合でも適用されるものです。しかしながら、すべての論文が出版されるわけではありません。今回の記事では、論文の発表と雑誌掲載の実情について触れていきます。

すべての論文が出版されない理由

まず、なぜ書かれた論文のすべてが出版されないのかについてです。前提として、どんな分野の論文であっても出来が良いものと悪いものが生まれます。中にはデータ捏造が含まれた論文や企業の薬や医療機器の宣伝のために書かれた論文までもが存在することは事実であります。医療の発展に貢献するべく臨床研究が行われるべきであり、その研究結果によって世界の医療従事者が恩恵を受けることができ、従って、治療不可能となっている病気の治療への足掛かりともなりえます。しかしながら、主目的が臨床の質向上や医療発展への貢献ではなく、専門医の単位を取るためや、研究者の出世のために書かれた論文も多く存在することも事実であります。論文と公表の本来の目的を失ってしまった論文や、データを捏造した論文などが出版され、世界の医療従事者の手に渡ることは避けられなければいけません。また、私利私欲のために書かれた論文は得てして出来の悪い論文である可能性が高く、海外の著名な雑誌に掲載される可能性は低くなります。論文校正で留意することは、研究の本来の目的を忘れることなく、臨床と医療の向上のために書くのだということです。
論文は、“publish or perish”です。つまり、出版されるのか、世の中に出ることなく消え去ってしまうのかということです。出版されなければ、論文の役割を果たすこともできず、医療の発展と臨床の向上にも貢献することができません。しかし、医療に貢献するためといって、また出世のためにと論文を出版させることが目的となってしまうことがあります。論文を出版したいがために、欠陥があったり、矛盾点が多くなってしまったり、ましてやデータが捏造されてしまうという忌ま忌ましき事態が起こってしまうわけです。一方、論文出版が条件になっている規定などの要因も手伝って、結果、質の低い論文が増えてしまうという悪循環もあるのが事実です。

雑誌に掲載される方法

論文は、“publish or perish”だと先に述べました。論文は書くだけなら意味を為さず、医学雑誌に掲載され出版されなければ医学の発展に貢献することはできません。世界の医療従事者の元に研究内容と結果を伝えるためには、論文の雑誌掲載が必須となります。ここでは、雑誌に掲載される確率を上げる方法について話していきます。
まず学術雑誌には、査読雑誌と非査読雑誌の二種類があります。査読とは提出された論文を編集者が読み、改善点や誤りの有無、そして掲載の適否について決定することです。この査読制度がある雑誌の方が、信頼性が高く、結果これらの雑誌に掲載された論文の方がもちろん信頼性があります。非査読雑誌はこれらの過程を飛ばしてしまうので、学術雑誌としての信頼性は低くなりますし、価値も低くなります。それでは、査読雑誌が取る掲載可否判定の流れについて説明します。
論文が雑誌編集部に到着すると、編集長がどの編集者がどの論文を読むかの分配を行います。そして、その割り当てられた編集者が他の2、3人に査読の依頼を行います。査読者はその専門分野の権威や研究者が担当され、依頼された場合は引き受けるか否かの返事をします。査読者になることを了承した人によって論文が読まれ、論文についてのコメントと評価が行われます。査読者によって書かれたコメントが著者に渡り、著者に書き直しの機会が与えられる場合もあります。査読者の評価が編集者へと送られ、編集者によって最終的に論文掲載の可否について決定が下されます。その後、編集長から著者に論文掲載の可否の通知が送られます。

査読の役割

査読は論文をより良いものにするのが目的で行われます。特定の分野の研究者によって行われる査読は、論文の内容や構成、および英文の間違いなど様々な観点からなされるため、医学・医療の進歩にも寄与します。まず編集者が予備審査をし、寄せられた論文に独創性があるか、欠陥やデータ捏造などがないか、そしてその学術雑誌の読者に適切な内容であるかを判断します。そしてそこで選ばれた論文が査読者の手に渡ります。査読者は規定に基づき、著者の評価を提出しなければいけません。査読者は論文を読み、Major commentsMinor comments を記述し、著者に回答します。論文採用のためにはどんな要素が必要であるのかというコメントが書かれていて、英文のスペルミスや文法の間違いも指摘してくれます。つまり、査読の後は採否の他にRevision requestが来る場合があるのです。このRevision requestが著者に送られた場合、著者は査読者のコメントを参考に論文校正を行うことができます。指摘された誤りを直し、不足している情報を補うことによって、より完成度が高く質の良い論文ができあがるわけです。査読コメントに基づいて校正され直した論文は、初回投稿時よりもより洗練された論文になりえます。なぜなら、論文の内容と、研究結果、引用した参考文献がすべて完璧にまとまり、Discussionで明確に記述されているかを査読者によって判断され、もし矛盾点があればそこを訂正しなおすことができるからです。矛盾点や誤りがなくなった論文は信頼性の高いものへと生まれ変わり、雑誌に掲載される可能性が高まります。この過程こそが質の高い論文を生み出し、世界中の医療従事者の手に渡ることとなるのです。