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総説の書き方について

総説の書き方について

総説論文とは特定の分野やトピックについて、過去に発表された文献や資料に基づき総括的に論評した種類のものを指します。一般的には、総説、レビュー、英語表記だとReview Articleなどと呼ばれています。関連文献をまとめた物であるので、二次的
資料に分類されています。原著論文や症例報告同様に総説も雑誌に掲載されると研究者としての功績となり、キャリアアップにもつながります。今回は、総説の概要と書き方について詳述します。

総説の役割と目的について

総説の構成は通常、イントロダクション、方法、結果/本論(Body)、考察(Discussion)、結論、そして最後に引用/文献リスト(Reference)の順で、組み立て自体は研究発表論文と同じです。ただし総説の種類や検証方法によっては、方法、結果、考察の箇所は変更可能とするジャーナルもあります。どの論文を書くときも同じですが、まずは投稿先のジャーナルの規定を熟読し、書き方や構成に条件がある場合はそれを優先にします。 イントロダクションには研究分野やテーマに関する情報と総説の焦点を記述し、執筆する総説の目的を読者に明確に示します。そして方法で文献選定の基準や情報の提示方法について書きます。次に本論ですが、本論の書き方は大きくわけて2つあります。ひとつは時系列に文献内容をまとめる方法で、もうひとつはテーマごとです。総説が焦点を当てる大きなひとつのテーマからいくつかの小テーマに分けられる場合はこちらを採用するのをおすすめします。本論では、時系列の場合は期間ごとに、テーマ別の場合はテーマごとに段落を変えて書きましょう。考察と結論で研究テーマや分野において明らかになった疑問点などを考察し、将来の研究に対する助言や解決方法の提案などを行います。総説は文献をまとめた論文ですので、文献リストの作成も大変重要です。投稿先のジャーナルの規定に則り文献の数に留意しながら記載しましょう。

総説の書き方について

前のセクションで、総説の構成と、各章で記載するべき項目について簡潔に述べました。次に、項目以外で押さえておきたい執筆上のポイントについてお話します。まず執筆するテーマの先行文献をまとめるのが総説ですので、取り扱うテーマの研究や論文の調査を行わなければいけません。その際、検証する論文に偏りができないよう留意し、広く網羅的に調査する必要があります。また効率化を図るためにも参照文献を管理してくれるツールなどを駆使し、調査の時間をできるだけ減らすことができるよう工夫するといいでしょう。 次に執筆する際の注意点ですが、読者を常に意識して書きましょう。総説は様々な分野やテーマの最新研究などがわかるため、分野外の研究者や一般の読者も目を通すものです。専門用語ばかり使用するなどといった特定の読者をターゲットにするのではなく、読み手を意識し、簡潔かつ明瞭に執筆することをおすすめします。また先行文献をまとめるだけでは総説とは言いません。必ず執筆者自身の考えとオリジナリティを入れ、執筆者の見解をわかりやすく説明しましょう。更に先行文献を引用する際は剽窃の恐れが常にあります。正しい方法で引用したり、もしくは執筆者自身の言葉で言い換え(パラフレーズ)たりして剽窃の疑いがかけられないよう気をつけてください。英文校正では引用の方法に間違いがないかどうか、経験のある人やプロの校正者にチェックを入れてもらうと安心です。最後に、最新の研究内容や最も引用されている文献を取り扱い分析できているかどうか、自身の分析にバイアスがかかっていないかも十分確認したうえで、投稿先の規定にしたがい総説を執筆してください。