ジャーナルへの投稿を済ませ、数週間がたち、ようやく査読結果がやってきました。査読内容を確認するときが最も緊張する瞬間なのではないでしょうか?しかしその査読にも善し悪しがあります。今回は、よい査読とよくない査読の特徴をまとめてみます。いずれにしてもきちんと対応しなければなりませんので、その対応の仕方についても触れてみたいと思います。
1.論文の査読とは
論文査読というのは、投稿された論文に対して同じ領域の別の研究者が内容をジャッジするものであり、科学的な合理性、目的の明瞭性、方法の妥当性、結果の新規性・頑健性などを評価します。
このプロセスによって健全な科学が維持されるという良い側面があります。実際に建設的な意見を中心にまとめてくるような査読者のコメントをみると、論文の内容を修正するにとどまらず、その領域の新たな知見を得る貴重な機会にもなり得ます。 (さらに…)




提出した論文に対して雑誌編集部から決定が下されます。提出したままの原稿がそのまますんなりと雑誌に掲載されることはまずありません。通常は査読のプロセスを経て何らかの修正を加えたのちに最終原稿となり、雑誌に掲載されます。このようなプロセスの中でどのように論文の内容への変更が反映されていくのでしょうか。今回は編集部からの決定への対応方法を解説したいと思います。