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論文を書く際のご法度

論文を書く際のご法度

ご法度表現

学術論文を書く際に、「やってはいけないこと」がいくつかあります。これらは明らかに処罰の対象となるものから処罰の対象ではないが査読の際に致命傷となるものまで様々なレベルで存在しています。今回は、いかにして「やってはいけない」を回避するかついて書かせていただきます。

4つの「ご法度」

特に正式な指針としてまとまっている訳ではありませんが、時々出くわす致命的な過ちをご紹介します。

  1. 剽窃・盗用 → 絶対禁忌!
  2. 不適切な表現方法
  3. 不確かな根拠に基づく主張
  4. 一貫性のない論旨

以上の4つを順に解説していきます。

 

剽窃・盗用

剽窃・盗用とは、他の論文などを許可なく使用し、自分のものとして発表することをいいます。意図的であるかは関係なく、自分自身の過去の論文等の利用でさえ含まれます。学術的かつ倫理的に重大なルール違反であり、発覚した際に論文の撤回や執筆者の信用失墜を招きかねません。

意図せぬ剽窃として起こるのは、英語論文を書く際に適切な参照をしているにもかかわらず、文章を書き起こす際にほとんどコピー&ペーストしてしまう、などの行為に起因するものです。

まずは意図しない剽窃・盗用を予防することが大事です。そのため、引用した文献と同じ文章になっていないかを確認しましょう。また、今は剽窃チェックツールを論文作成後に投稿するときに同時に提出を求める場合もあります。

 

不適切な表現

表現の適切さは、①科学的な妥当性とともに、②弱者やマイノリティに対する倫理的な配慮の観点から決まります。

科学的な妥当性は、研究者が意図した通りに読者に理解してもらうために重要です。つまり、きちんとした定義に基づいた用語を用いることが大事です。多義的な言葉の使い方はご法度です。

文学作品などにおいては繰り返しの同一表現を避ける傾向にありますが、そのようなことは学術論文で行うことは適切ではありません。読み手に正しく理解してもらうこと、それが最も重要なのです。

次に、倫理的な配慮ですが、ポイントを一言で言えば差別的な表現は避けるです。学会などでも避けるべき表現などとして情報を公開している場合もあるため、自身の研究分野における用語の使い方については確認しておくとよいでしょう。

例えば日本語では自然に使用されることが多いと思われる、「X病患者」という表現ですが、英語では「X病を持った患者/人々」ということで、“Patients with X disease”などと表現することが推奨されています。

例:

  • Diabetic patients -> Patients with diabetes mellitus
  • Dialysis patients -> Patients on dialysis

などです。

 

不確かな根拠に基づく主張

論文のDiscussionの部分では結果に基づく解釈を元に、主張することが求められます。ところが、そこまでの論拠はないにもかかわらず堂々と主張する研究者がいますが、これはご法度です。

あるいは、事実に基づかない、不確かな情報源から得た情報を元に論を展開するのもご法度です。必ず論文を書く際には自身の研究結果または確かな情報源に基づいた既存の事実をベースに主張をしているかについて、しっかりと見直すことが大事です。

 

一貫性のない論旨

「論文の論旨が書いている途中で徐々に変わっていってしまう」

そんな経験はないでしょうか?夢中で書いていると頭の中で思考がある程度まとまってくるのですが、最初に考えていたことから徐々にずれてしまうことがあります。常に論文全体の流れを意識することが重要です。

Introductionの最終部分に研究の目的を記載しますが、これは伏線であり、結論部分ではその伏線を回収する、という意識です。

そのためには、IntroductionとDiscussionは常にセットという意識を持つとよいでしょう。つまり、論文を書く際にもこれらのセクションはセットで執筆をする、ということです。

 

まとめ

今回は論文作成におけるご法度について述べてきました。剽窃・盗用、差別的表現は時に研究者のキャリアそのものを脅かすことになりかねないため、十分に注意をすべきです。そして当たり前のこととして、論文は妥当な研究結果、既存の事実に基づいた、首尾一貫した論旨を保って記載するように心がけるようにしましょう。

特に英語表現として、不適切な表現になるのかどうかについては英文校正を活用するのがよいでしょう。文法やコロケーション以外にも、用語の使い方などについても確認してもらういい機会となるはずです。

あなたの研究を適切に世界に向けて発信するために、上記の点に十分注意しながら執筆を継続していきましょう。