あってはならないことではありますが、しかし研究を実施する人間は必ず肝に銘じておかねばならないことがあります。
それは、「研究不正」です。
故意に実行してしまう場合もあれば、全くの不注意でそのような事態に (さらに…)
そもそもなぜ論文を書くのか
毎年膨大な数の研究が実施され、それに関連した論文が次々に出ています。しかし「論文を書く」という行為の目的はいったい何なのでしょうか?本項では、そもそもなぜ論文を書くのか、考えてみたいと思います。
論文を書く目的
研究者として、自分の研究成果を論文に残すということは、 (さらに…)
“成功する”論文作成のワザ
自分自身の研究成果を世の中に向けて発信する手段として、学術論文というのは非常に価値があります。学会発表では多くの場合は紙面の形で残るのはごく一部ですし、何よりも論文は査読のプロセスを経てきちんと「審査」を受けてから世の中に出ます。さらに、Pubmedなどに半永久的に残ることも論文にする利点です。しかし、1つの論文を作り上げるまで (さらに…)
論文を書く際のご法度
学術論文を書く際に、「やってはいけないこと」がいくつかあります。これらは明らかに処罰の対象となるものから処罰の対象ではないが査読の際に致命傷となるものまで様々なレベルで存在しています。今回は、いかにして「やってはいけない」を回避するかついて書かせていただきます。
4つの「ご法度」
特に正式な指針としてまとまっている訳ではありませんが、時々出くわす致命的な過ちをご紹介します。
- 剽窃・盗用 → 絶対禁忌!
- 不適切な表現方法
- 不確かな根拠に基づく主張
- 一貫性のない論旨 (さらに…)
どのような論文が雑誌掲載不可となるのか?
苦労して書き上げた論文を投稿したあと、最初に待ち受けるのは「即リジェクト」です。
雑誌の編集部が掲載可否の判断のためのPeer reviewの過程に回す必要すら無いと判断された、門前払いをくらった、ということで悲観的になってしまうものです。
しかし、大前提として、その論文が投稿するための条件を満たしていたでしょうか?今回は、どのような論文が掲載不可と即断されるのかについて書かせていただきます。
査読に回らずに掲載不可となる主な理由
論文が門前払いを食らってしまう理由はいくつかあります。 (さらに…)
編集者のチェックポイント
学術雑誌(journal)への掲載は、査読者による評価を基にして編集者が最終的に掲載するかどうかを決めることになります。今回は、論文の査読が終了したあと、採択の可否がどのように決定されるかについて見ていきましょう。
論文採択基準と査読結果
まず、ジャーナルの論文採択ポリシーについて説明します。それは、
「多少の欠点があっても、学術の発展、あるいは医療の進歩に何らかの意味でよい効果を及ぼす内容であるなら採択する」
というものです。もちろん、話題が読者の関心を (さらに…)
別刷り請求とオープンアクセスについて
論文が受理(accept)されたあとにいくつかの追加的なオプションがありますが、そのうちのOpen accessと別刷り印刷についてとりあげてみたいと思います。
Open accessとは
そもそもジャーナルに投稿する際に、そのジャーナルがオープンアクセスかどうかを確認してから投稿すると思います。完全なオープンアクセスジャーナルであれば他に選択肢はないのですが、オープンアクセスが選択できる、ハイブリッド型と呼ばれるジャーナルがあります。
そしてハイブリッド型のジャーナルで、アクセプトが決まった後に (さらに…)
論文掲載決定後の手続き
長かった査読者とのやりとりが終わり、ようやく受理(accept)の通知を受けとると、やがて編集部から連絡が来ます。まさに「もう一仕事」という状況なのですが、有終の美を飾るためにもここはおろそかにすることはできません。今回は、論文の雑誌掲載が決定された後の流れについて見ていきましょう。
受理が決まったあとの大まかな流れ
論文受理の知らせは責任著者(Corresponding author)または共著者全員にメールで知らされます。
少し経ってから編集部から、著者自らが行う校正についての (さらに…)
編集者の決定への対応について
晴れて論文投稿を終えたあとには編集者のチェックを経た後に査読(review)に回ります。最初の投稿で受理(accept)されることは滅多になく、たいていは何らかの変更、修正を査読者や編集者から求められます。今回は、査読結果が返ってきた場合の対応について見ていきましょう。
査読結果はどのように通知されるか
論文の査読結果は責任著者(Corresponding author)または共著者全員にメールで知らされます。このとき、次の4つのカテゴリーで返って (さらに…)
編集者からの通知について
論文を投稿した後に編集者から原稿の受け取りが来ることが一般的です。しかし、通知がすぐに来なかったらどうするのか?今日は論文を投稿した後に編集部で起こっていることを中心に見ていきましょう。
論文が編集部に届いた後どんなことが起こっているのか
論文投稿後に編集部内でどのようなことが起こっているのか、あまり知られていません。
編集長のもとに新しい投稿論文が届くと、まずは担当となる編集者に論文を割り当て、査読や意思決定プロセスを任せるのが一般的です。その際の編集者の主な業務は、投稿された論文原稿の決定に関する提案を編集長に伝えることです。
しかしその前に、簡単なチェックを編集助手(editorial assistant)に、投稿規定が守られているか、必要な書類が揃っているか、ジャーナルのテーマに合っているか、ファイルを正しく開けるか、ジャーナルの使用言語で書かれているか、などをさせることが一般的です。
これらの確認の過程で不備が見つかれ (さらに…)